弁護士コラム②

2026/02/25

SNS投資詐欺に遭ったら――「回収は難しい」でも、できることはあります

ここ数年、投資が身近になる一方で、SNS(X、Instagram、LINEなど)を入口とした投資詐欺の相談も増えています。
「必ず儲かる」「限定コミュニティ」「プロが運用している」など、言葉は巧妙で、見た目も本物らしいサイトやアプリが用意されていることも少なくありません。

そして残念ながら、投資詐欺は回収が難しいのが現実です。
お金がすぐ別口座に移されたり、現金化されたり、暗号資産に変えられたり、海外に流れたりすると、追いかけるハードルが一気に上がります。

それでも――
「振込先の口座」から回収を図れる可能性はあります。
早期に動ければ動けるほど、選べる手段は増えます。
 

まず知っておきたい:回収のカギは「振込先口座」とスピード

SNS投資詐欺の多くは、最終的に銀行振込(または振込と同等の形)を求めてきます。
このときの振込先口座(銀行名・支店名・口座番号)は、回収の糸口になり得ます。

特に重要なのが次の2点です。

  • 資金が口座に残っている可能性があるうちに動くこと

  • 口座にある資金を“確保”する手段を選べること

詐欺師側は、入金が確認できたらすぐ引き出したり移し替えたりします。
「少し様子を見よう」「相手が返すと言っているから待とう」と時間が経つほど、現実に回収は難しくなります。
 

回収ルート1:振込先口座の差押え(確保)を優先する発想

回収の王道は、振込先口座に残っているお金を差押え(仮差押えを含む)で確保し、回収につなげる方法です。
ここがポイントで、
“救済制度を待つ”より先に、差押えで押さえる
という考え方が有効になる場面があります。

もちろん、差押えには裁判所手続き・書類整備・スピード対応が必要で、誰でもすぐにできるわけではありません。
ただ、条件がそろえば「残っているお金を先に確保する」ことができ、結果的に回収可能性を高められます。
 

回収ルート2:振り込め詐欺救済法による救済(ただし“順番”に注意)

投資詐欺でも、振込先が「犯罪に利用された口座」として扱われる場合、いわゆる振り込め詐欺救済法に基づく救済(残額の分配)を受けられる可能性があります。
これは、犯罪に使われた預金口座等に残った資金を、一定の手続きを経て被害者に分配する仕組みです。

ただし、ここで重要なのがご指摘のとおり、

  • 振り込め詐欺救済法の救済は選択肢の一つ

  • しかし、実務上は口座の差押え(確保)を優先して検討する場面が多い

という点です。

なぜなら、救済制度は「口座に残っている金額」「他の被害者の有無」「公告・申請などの手続き」に左右され、必ず満額が戻るわけではなく、時間もかかりやすいためです。
一方で、差押えで資金を押さえられるなら、回収に直結する可能性が出ます。

当事務所では、状況に応じて
差押えを優先すべきか/救済制度を使うべきか/両方の動線をどう組むか
を整理し、現実的に回収可能性の高いルートをご提案します。
 

「専門性が高い」からこそ、早めに弁護士へ

SNS投資詐欺の回収は、次の意味で専門性が高い分野です。

  • 口座情報・入出金経路・証拠の整理(どこまでが立証できるか)

  • 銀行対応(凍結の働きかけ、必要資料の整備)

  • 仮差押え等の裁判所手続き(スピードと正確さが重要)

  • 交渉・訴訟の設計(相手方をどう捉えるか:口座名義人、実行犯、関係者等)

  • 振り込め詐欺救済法の手続き対応(申請のタイミングと要件整理)

「何を、どの順番で、どこまでやるか」を誤ると、回収できる可能性があったのに取りこぼすことも起こり得ます。

当事務所では、こうした投資詐欺案件についても対応可能です。
早い段階でご相談いただければ、打てる手が増えます。
 

被害直後にやっておきたいこと(簡易チェック)

もし「詐欺かも」と思ったら、まずは次を確保してください。

  • 振込明細(銀行名・支店名・口座番号・名義・金額・日時)

  • SNSのやり取り(DM、LINE、誘導文言、URL)

  • 投資サイト/アプリの画面(残高表示、入金指示、出金拒否の表示)

  • 相手の名乗り・連絡先・勧誘文句(スクリーンショットで保存)

そして、早めにご相談ください。

※なお「返金できます」とうたう二次被害(返金詐欺)も非常に多いので、焦って怪しい業者に連絡するのはおすすめできません。
 

泣き寝入りする前に、ご相談ください

投資詐欺は巧妙で、回収が簡単ではないのは事実です。
それでも、振込先口座から回収を図れる可能性が残っているケースはあります。
そして、その可能性は時間とともに小さくなっていきます。

「もう無理かもしれない」と決めつけてしまう前に、まずは状況を整理し、取れる手段を一緒に検討しましょう。
当事務所が、被害回復に向けて丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。


弁護士 小崎公輔


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